2023年6月10日開催「ジェラール・プーレ&三谷温 デュオコンサート ブラームス/ヴァイオリンソナタ全曲演奏会~心に響く美しい旋律の宝庫~出演者インタビュー

プーレ氏 特別インタビュー (通訳:川島余里氏)

―本日はありがとうございました。本日はブラームスのプログラムでしたが、ブラームスを演奏する上でどのようなことを大事にされているのでしょうか。

ジェラール・プーレ氏:ブラームスの音楽に対する音質や音色などをどう表現するかということです。ドイツのロマン派の音楽ですね。そのロマンティックなロマン派の表現がドイツの重厚さなどで、音楽の中でもそのブラームスの音は重厚で素晴らしいもので頂点を極めている音楽だと思うので、その音色を出せなければ何の意味もないです。その音楽表現が大事です。ある程度の経験などが必要となるので、若い人にはそれが表現できないこともありますね。人生の経験も大事だと思います。若い時にその勉強をしておかないとだめですね。若い人に言いたいのは、魂や心の中や血や肉の中に必ずそれが入っているように。若い時には音などの勉強をするけれども、それがいずれ必ず花が咲く時が来るからいい言いたいです。私にとってこの音楽は永遠の音楽です。

―ありがとうございます。ひまわりの郷で演奏をされて、いかがだったでしょうか

ジェラール・プーレ氏:素晴らしく、とても良かった。どこのホールへ行っても良いのですが、温かくない印象を受けるところもあります。理想的な表現が出来る響きでした。ピアノも良かったし音響も良かったです。

―最後に音楽が好きな方、音楽を勉強されている学生さんに向けて一言、メッセージをよろしいでしょうか。

ジェラール・プーレ氏:多分そういった方たちは美しいものに紐づいていろいろやっている方たちだと思うので、音楽に対する愛など特別なものがその人達にはあるはずなんです。そういう方たちが持っている繊細な心が音楽だけではなくて、絵をみたり、世の中の色々な美しさに対して、その音楽が好きな気持ちややっていることがさらに美しいことを広め、展開していくのではないでしょうか。今日、聴きに来てくれた方の表情や視線を見ていると、彼らは何も言わなくとも、何か感じてくれたのだということがわかりました。言葉にはできない、目を見ていればわかる。自分も弾きながら見ているとわかります、アイコンタクトです。幸せでした。

左:三谷温氏 右:ジェラール・プーレ氏